BAMBOO MAGAZINE

FEATURE
October 01, 2023

発売開始5分で即完売
─日本酒ブランド「TAKANOME」が“幻の酒”と評価される理由



日本酒は新たな時代を迎えている

たったの数年でSNSなどを中⼼に“⾰新的な⽇本酒”として⼝コミが広がり、今や新時代の⽇本酒ブランドとして⼤きな注⽬を集める⽇本酒がある。それが「TAKANOME-鷹ノ⽬」だ。

週に1回の⽔曜⽇の21:00~に販売しているが、毎週わずか5分ほどで即完売。『幻の酒』を求め、販売前後には数千⼈がHPに訪れる。

口コミを見ていると、まるでパイナップルのような味わいがするらしい。

また、世界中でラグジュアリーホテルを展開する「シャングリ・ラ 東京」とコラボ企画を実施した反響から、現在世界中のレストランから問い合わせてが殺到しているという。

2019年の本格販売開始以降、138週連続で毎週即完売が続いているTAKANOME。購入待ち会員は現在8万人を超え、今もなお増え続いている。



TAKANOMEの驚くべき躍進

カンヌ国際映画祭に提供

200名以上のセレブリティ、映画関係者や各国メディアにTAKANOMEを提供。

シャングリラ東京とのコラボレーション

フォーブスジャパントラベルガイド2021にて最高ランク5つ星を獲得したシャングリ・ラ 東京監修による「TAKANOME Asian Bento Box」を限定販売。

SHOZO MICHIKAWA

ロエベ財団クラフトプライズ2019ファイナリストの陶芸家・アーティストの道川 省三氏とのコラボによる酒器作品。

世界中のレストランで取り扱われる。

世界中のレストランから問い合わせが殺到している。


筆者は、なぜ誕⽣して数年の満たない⽇本酒ブランドが、このように⽀持を集め、怒涛の勢いで世界への階段を駆け上ったのか?

その謎に迫った。



ちょっと高くない??

まず驚くのがその価格。
なんとHPには15,400円(税込)と記載してある。最初はこの価格でそんなに買う⼈がいるのか?と思ったほど。

ただ、調べていくとどんどんこの⽇本酒に魅了されていった。

 

4度の事業失敗で辿り着いた 、TAKANOMEの開発

TAKANOMEを展開するForbulの創業は2018年1⽉。代表の平野⽒が居酒屋で偶然飲んだ⽇本酒「鳳凰美⽥」がきっかけで⽇本酒の魅⼒を知り、起業を決意する。

「それまで、⽇本酒は『悪酔いする』と思っていました。ただ、鳳凰美⽥は今まで飲んできた⽇本酒とは⼤きく違い、まるでマスカットのようなフルーティーな味わいに衝撃を受けたんです。」(平野⽒)

その後、「⽇本酒の魅⼒を多くの⼈に届ける」。そんな思いのもと、事業を立ち上げた平野だったが、TAKANOMEを開発するまで4回の事業失敗を繰り返している。

⼈脈、販路など、何もない中でスタートした彼は、とにかくがむしゃらに事業を⽴ち上げた。定期購⼊サービス、日本酒メディア、⽇本酒イベント、居酒屋。 どれも継続的な売り上げが上がらず、途中で断念した。

資⾦の底が⾒え始める中、平野⽒が最後の挑戦として腹を括って取り組んだのが『最後は⾃分が作りたいものを作る』ということだった。

これが、TAKANOME(鷹ノ⽬)を開発する原点となる。

勇気をふりしぼって、一人で訪れた酒蔵 。はつもみぢの原田社長との一枚。

コンセプトはうまさのみの追求

平野⽒が『うまさ』のみの追求というコンセプトを掲げたことには理由があった。

それは、

どれだけ職人がうまい日本酒を造っても、
『それがどこで売られているのかわからない。』

どれだけ職人がうまい日本酒作りたくても、
『精米歩合によって価値が決められてしまっては、面白いお酒を作れない。』

どれだけ日本酒がうまくても、
『価格に多様性がなければ、飲める場所が限られてしまう。』

どれだけうまい日本酒を作りたくても、
『給料が低いのであれば諦めざるおえない。』

どれだけ日本酒がうまくても、日本酒は世界に広まっていかない。

日本には、たくさんの酒蔵がうまい日本酒を造っている。しかし、酒蔵が消費者にそのうまさを届けられているかはまた別の話だ。

TAKANOMEは、製造から流通、デザイン、食事とのペアリング、ブランド体験といった、口に運ぶその瞬間までをこだわり抜くからこそ、その『うまさ』に驚いた多く人の心を掴んできたのだろう。

筆者は取材を通して、TAKANOMEがこれまでとは違った視点で日本酒を見ていることに驚いた。



TAKANOMEの革新性

日本酒は味わいの決める大きな要因として、原材料よりも、製造工程における技術が大きい。

これを、料理に例えると、同じ食材を使ってもプロと素人では味わいが違うように、日本酒も同じことがいえる。

TAKANOMEはもちろん最高の原材料を使うが、上記の理由から商品開発の軸を原材料や精米歩合のスペックではなく、職人の技術にフォーカスしている。

職人が途方もないあらゆる微調整によって、いい酒が生まれることを確信している。

また、消費者にはスペックにとらわれることなく、TAKANOMEのうまさを感じてほしいとの思いから、異例となる精米歩合を非公開とした。

TAKANOMEの革新性は、価格や流通、デザインなどがあるが、それはぜひHPを⾒て欲しい。



新商品は滅多に出さない。TAKANOME

TAKANOMEはめったに新商品を出さない。
もしくは、ようやくの思いで出したとしても、すぐに販売を中止にする。
なぜならTAKANOMEの商品開発に非常に厳しいルールを設けているからだ。

最近では、そういった条件をくぐり抜けてきたのが、筆者が知る限り、海底熟成かもしれない。

伊豆の海に半年ほど沈め、その後の2年間の氷温熟成のうえで、ようやく販売された。

資金に限りのある、創業数年目の会社がやることではない。
まるで、好奇心のままに突き動かされているようなブランドである。

海底熟成を出してから、TAKANOMEは音沙汰がなかった。

次はどんなサプライズがあるのか?



TAKANOMEの情報をここ数年、収集している間に、いつの間にか筆者自身もTAKANOMEに魅力に取り憑かれてしまったようである。

普段からこのお酒を飲み始めたら、お金がいくらあっても足りない。。

ただ、普段はビールしか飲まない私でも、いつかは飲んでみたいと思わせてくれる。そんな日本酒は初めてかもしれない。




そんなことを思っていたら、突然メールが来た。


『TAKANOMEの新商品のリリースについて』



満を持して、新商品の発売。

毎回思う。TAKANOMEの商品はなんて美しいのだろうか。すべてが洗練されている。

HPを見ると、創業者である平野が世界中を周りながら感じた、あらゆるインスピレーションが元となり生まれたのだとか。

味わいは香港で。

デザインはパリで。

思想はベトナムで。

本気で世界に日本酒を広げることを目指しているからこそ、世界中を旅し、それぞれの国の文化にあった、日本酒の発信の方法を模索しているのだろう。

世界中でトヨタが走っているのを日本人として誇りに思うように、近い将来、TAKANOMEが世界中で飲まれていることを誇りに思う瞬間が、この新商品が見た瞬間、頭をよぎった。



まるでパイナップルのような味わい。

⼤きな期待を持って飲んだ筆者は、その期待を⼤きく超えた衝撃的な味わいだった。

まるでパイナップルのような⾹りと⽢みが⼝いっぱいに広がり、その後に爽やかな酸味が広がってくる。そして最後にキレのいいアルコールがとどめを刺す。

こんな⽇本酒飲んだことない。それが最初にでてくる⾔葉だった。



毎週5分で完売し『幻の酒』と呼ばれるのも納得である。



予約販売を開始。

『うまさのみを追求する』という強いを信念を持つTAKANOMEはSNSを中⼼に広がり、現在、販売開始して即完売という状態が続いている。

⼿作業による造りにこだわっているため、⽣産本数の⼤幅な増量が難しい部分があるとのこと。

これまで既存の会員を中心に販売していたが、この新商品である火入は、僅かではあるが、予約販売を開始したとのこと。

世界中から取り合いになるほどの、この1本をぜひこの機会に手に入れてみてはいかがだろうか?